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動植物を神格化し、自然も神も人も、すべては平等である――! アトゥイ(海)、アペ(火)、コロ(支配)、カラ(創造する)、ウク(受取る)・・・・・・。驚くべき自然観察者であるアイヌ。その、名付けの意味、語源、語彙素構成や使用法を丹念に拾いながら、彼らの宇宙観、霊魂観、動植物観を言語学的に分析。認識人類学的アプローチで、”アイヌ文化”を旅します。
本書は1994年から長らく講談社選書メチエの一冊として刊行されてきました。今回、学術文庫に収録するにあたり、補章として「現代に生き続けるアイヌの世界観」を追加しています。
*コ「ロ」、カ「ラ」、ウ「ク」=「 」内字は小文字です
目次
プロローグ
第一章 アイヌの宇宙観
1 モシリ(世界)
2 アイヌ・モシリ(人間の世界)の誕生
3 カムイ・モシリ(神々の世界)
4 ポクナ・モシリ(下方の世界)
5 アイヌの他界観
6 相補二元的宇宙観
第二章 霊魂とカムイ
1 霊魂の観念
2 カムイの概念
3 語彙素構成からみる神性の認識
4 人間的なカムイ像
5 カムイとジェンダー
6 人間との関係
第三章 アイヌの植物命名法
1 植物名が語る認識のプロセス
2 基本名からみる命名のプロセス
3 対照名からみる命名のプロセス
4 類別的認識
5 植物観と神格化
第四章 動物の分類と動物観
1 動物の個別名と包括名
2 個別化の原理
3 類別カテゴリーの外延
4 類別化の原理
5 動物分類と空間分類の連繋
6 動物のシンボリズムと神格化の基盤
第五章 諸民族との比較
1 日本上代における世界観との比較
2 北方諸民族における世界観
3 アイヌの世界観
第六章 世界観の探究――認識人類学的アプローチ
1 言語と文化
2 イーミックな観点とエスノ・サイエンス
3 「もの」の名称から認識の体系へ
4 象徴体系としての世界観
5 メタファーとしての動物
6 言語の象徴表現と世界観
7 認識人類学の意義
補章 現代に生き続けるアイヌの世界観
あとがき
学術文庫版あとがき
索引
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