ケアへのまなざし

ケアへのまなざし

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出版社
みすず書房
著者名
神谷美恵子 , 外口玉子
価格
3,300円(本体3,000円+税)
発行年月
2019年7月
判型
四六判
ISBN
9784622088387

〈弱者に対する強者の優越感というものは医療の場では極めて起こりやすいことで、しかも強者自身は案外気づいていないことが多いのではなかろうか。医療者も一度病人という弱者になってみるのが一ばん手っ取り早く、このことに気づく道かもしれないが、みんなにこの道をとられても困る。だから唯一の可能な道は「自分もまた病みうる者だ」「自分もまた死にうる者だ」ということを、絶えず念頭においておくことだろう。もうひとつ医療者が知らず知らず持ちやすい思いあがりの心は、「患者の心は何もかもよくわかっている」と思い込んでしまうことだろう。〉
(「医師が患者になるとき」より)

一人の人間どうしとして、患者と向き合う姿勢を貫いた精神科医・神谷美恵子。人間としての医療・看護・介護のあり方をみつめるエッセイ、論文、対談を収録する。
〈『ケアへのまなざし』が本書のタイトルだが、神谷さんのまなざしは、「目線」ではなく、このように身体全体で感じとられているもののように思う。そして何より、内なる呼びかけを実践的行為につなげてゆくお力をお持ちだった。〉(外口玉子「解説」より)

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