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素朴な疑問「動く曲線を数値計算するにはどうすればよいのか」に回答できる数少ない和書である。動く曲線,すなわち時間とともに変形し,移動する平面曲線は,例えば,流体現象,燃焼現象,結晶成長や転位などのさまざまな現象に現れる。あるいは画像輪郭抽出などの画像処理においても用いられる。大がかりな道具を必要とせずに,簡単に,素早く,しかも安定に数値計算することは,上記のさまざまな分野に関わる研究者や学生,開発者などにとっては必要である。しかし,従来の標準的な数値計算の本には,グラフで表現できないような動く曲線の数値計算法の説明はない。確固たる手法が確立していなかったのがその理由の一つであろう。近年,動く曲線の数値計算法は十分に研究,開発されてきた。筆者もその方法の確立に寄与した一人である。動く曲線を数値計算する必要がある人にとっては待望の書となっているはずだ。
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