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■名も無き家老たちのプロジェクトX
NHK大河ドラマ「篤姫」の時代考証を担当した歴史研究家が、これまで日が当たらなかった、薩摩藩を復興させた家老たちを再検証する。
薩摩藩がなぜ幕末に力をもてたかを検証する。
■どうやって歳入の40倍以上の借金を解消させたのか!?
薩摩藩と聞くと、大きな藩で経済的に余裕があったのではないかと思う人も多いかもしれません。
しかし、それは正しくありません。薩摩藩もかつては破産寸前だったのです。
「島津の退き口」とも呼ばれた壮絶な退却劇を演じ、徳川家康にも一目置かせた島津家の薩摩藩ですが、江戸時代中期には、薩摩藩も他の多くの藩同様に経済的には困窮してしまっていたのです。
そもそも薩摩藩の石高は数字上72万石ですが、痩せた国土のため、実質的には32万石程度に過ぎず、借金は歳入の40倍以上に膨れ上がっていました。
もはや金を貸してくれる商人はおらず、家臣たちへの給料は1年以上も滞り、薩摩屋敷は雑草が生え放題だったのです。
幕府からつぎつぎと命じられる無理難題、多額の借金。
これらの問題に、自らの命と名誉を投げ打って立ち向かった3人の家老たちに焦点を当てます。
西郷隆盛や島津斉彬らが世に出る下地をつくった「名も無き家老たちのプロジェクトX」があったのです。
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