取り寄せ不可
幾何学およびそれと数学の他の分野との関係は非常に多方面にわたっているけれども、この直観の道に沿って進むときは、数学全般についての見通し、そこにおける問題の豊富さに対する洞察、それに含まれる思想の多様性の認識などを容易に得ることができる。このようにして、直観的な観察方法によって幾何学の多くの部門へ導いていくことは、広く一般の人たちに数学に対する正しい理解と評価を持っていただくためにもまた適当なものであると思う。
なぜかといえば、数学というものは、その意義は認められているにしても、一般にはあまり人気のないものだからである。これは、数学という学問は計算技術の研究と練磨を目的とするものだという、一般にゆきわたった偏見があるためであろう。
われわれはこの本の中に数学の公式よりもむしろ、読者が容易にそのモデルを作ることができるような多くの図を入れることによって、この種の偏見を取り除こうと努めた。それであるからこの本は、読者が困難な研究に足をふみ入れることなしに、数学の本質的なものの中に入っていくことによって、数学のおもしろさを増すことに役立つであろう。
(著者)
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