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味比べで時吉と闘った、女料理人と童の小店に、地攻め屋の悪辣な脅迫!
品川の「紅葉屋」九つの息子、「おいらは紅葉屋を継ぐ……」。
母と子の願いを叶えるべく、父時吉は捕物への助っ人で、伜千吉は「勘働き」で協力。
旅籠付き小料理のどか屋のあるじ時吉は、十年ほど前、江戸で一番の料理人を決める「味くらべ」に出たことがある。
その折に闘った若き女料理人がその後、品川で夫と田楽と蒲焼きの見世「紅葉屋」を出し人気となった。
だが夫が病で亡くなり、幼い童と二人、悪辣な地攻め屋に立ち退きを迫られている。
縁あって、お上の「黒四組」から秘かに十手を預かっている時吉と息子の千吉は……。
**********************本書に登場する小料理**********************
・帆立ての時雨煮 ・焼き茄子の煮浸し ・鯵の焼き霜造り
・蛸飯 ・黄金蓮根 ・蛸の小倉煮 ・岩魚の魚田
・鮑と胡瓜の辛し酢 ・鯛の納豆焼き ・豆腐の蒲焼き
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◆ 著者について
倉阪鬼一郎 くらさか・きいちろう
1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部卒。印刷会社勤務を経て1998年より専業作家。
ミステリー、ホラー、幻想、ユーモアなど、多岐にわたる作品を精力的に発表する。
2008年「火盗改香坂主税 影斬り」(双葉文庫)で時代小説家としてデビュー、好評を博す。
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