ゴルバチョフ 下

ゴルバチョフ

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出版社
白水社
著者名
ウィリアム・トーブマン , 松島芳彦
価格
5,280円(本体4,800円+税)
発行年月
2019年7月
判型
四六判
ISBN
9784560096970

「冷戦終結30年」にして解明される「謎」

 本書は、冷戦を終結させ、ソヴィエトの改革を進めながらも、最後は解体へと導いてしまった、「世界を変えた男」の幼少期から引退後までを、取材と証言により、克明かつ人間味豊かに描いた、評伝の決定版。執筆に10年を費やした大作だ。
 「ゴルバチョフは謎だ」。著者は冒頭で、ゴルバチョフ本人が「他人事のように」吐いた言葉を紹介する。ゴルバチョフはなぜ、憑かれたように、失脚へとつながりかねない危険を冒し、一見して不必要なほどの性急さで変革を急いだのか? いかなる衝動が彼を自滅の道へと突き動かし、結果として超大国のソヴィエトを崩壊へと導いてしまったのか?
 このような疑問を起点として、本書は読者をゴルバチョフという「謎」を解く旅へと誘い込む。ゴルバチョフは自分について、体制の「産物」であると同時に「抗体」でもあった、と語る。彼が小さな農村で洗礼を受けた時に、その栄光も悲劇も歴史の必然として胚胎していたのかもしれない。
 著者は『フルシチョフ』でピュリツァー賞と全米批評家協会賞を受賞したアメリカの歴史家。写真多数・登場人物一覧(人名索引)収録。

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