取り寄せ不可
「ごめんなさい……チェル、ごしゅじんさま
の役に、立てない」
荒い息をつきながら詫びてくる黒猫チェル。
体の具合が悪いのではない。性奴隷用の刻
印が暴走をはじめたのだ。
「たす、けて……ごしゅじんさま」
拾ったときは助けを求めることすらできな
かった少女から、はじめて明確に頼られて、
アドは心を決めた。
「これから介抱をする。が、勘違いするなよ、
俺が楽しむためにやるんだ、それだけだ」
恩に着せるつもりはない。その資格もない。
チェルを拾ったのはイジメるためだ。奴隷
のようにコキ使ってやるためだ。
チェルは生唾を飲みこみ、自分で膝を抱え
て大股を開いた。
これは、笑顔を忘れた男と笑顔を知らない
少女が笑いあうまでの物語。
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