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インターネット、CM、商品パッケージ…私たちはイメージ(図像)に取り巻かれ、その多種多様な誘惑に日々、屈服している。本書はイメージの発揮する政治的効果をめぐる論考5本を収める。
スペイン人による凶暴な新大陸の征服場面を古典古代の神話世界風に描いた大航海時代の銀杯の装飾。ホッブズの『リヴァイアサン』の扉絵にはペストの防疫作業にあたる医師が2ミリ大で描かれていることに着目し、人々が恐怖ゆえにグローバルな管理統制=新たなリヴァイアサンを求める未来を透視する。
フランス革命時の芸術にキリスト教の図像学中の身ぶりが使われたように、聖なる領域の侵犯と利用は現在も続く。「祖国はきみを必要としている」と指さす、英国の新兵募集ポスター。ファシストという敵が不在のピカソの《ゲルニカ》。
事物の曖昧模糊とした点を明るみに出す一方で、記録資料が直接には語らない関係や対応を論証すること。この二重の方法的態度が「事物を自明でない仕方で眺める」歴史家ギンズブルグのスタイルだ。
「人々は自分たちが作りあげたものを信じこむ」(タキトゥス)、嘘に支配されやすいと教える本書は、図像学的アプローチで政治の言語とイメージにひそむ嘘を見抜いていく。
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