本書は,アメリカの学校臨床心理学とアドラー心理学を牽引するドン・ディンクマイヤー・ジュニアらによる学校コンサルテーションの実践入門の1冊です。
スクールカウンセリングは,児童生徒や保護者などへの直接的な支援(心理面接)と,児童生徒らと頻繁にかかわる教職員らをサポートするコンサルテーションとに,大きく2つの方向性があります。わが国においても,1995年のスクールカウンセラー事業のスタート時点から,コンサルテーションの重要性が掲げられていますが,コンサルテーション業務は,モデルも少なく,個々の経験に頼ることが多いのが現状です。
しかし,本書は,チームやコミュニティへの支援に有効な知見が多いアドラー心理学をベースにしたコンサルテーション理論を展開し,具体的な介入にまで詳細に解説した手引書となっており,経験やスキルの不足を大いに補うものになっています。米国で1973年に初版を刊行し,現在は4版まで出ているロングセラーがコミュティ心理学とアドラー心理学の2人の訳者によって刊行されました。
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