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「金利はトイチにて承っておりやす」。表の顔は結髪師、裏の顔は闇貸師―。通称・闇鴉。困窮する旗本などを相手に「十日で一割=トイチ」という暴利で金を貸す〝闇金〟を生業とする喜三郎。その生き様を描く。男に貢ぐため、喜三郎から金を借りた旗本の妻・美佐江。しかし、当てにしていた義兄への無心を断られ、首が回らなくなる。意を決し。自らの体を喜三郎に差出し、借金帳消しを目論むが、喜三郎はこれを一蹴。さらにその傲慢な態度が、喜三郎の怒りに火を付け…!? 原作は向谷匡史の『江戸の闇鴉』(2部作)。週刊誌記者時代の取材を通じ、裏の世界にも精通する同氏の作品だけに、闇の世界の描写は時代劇にありながらどこか現代に通じるリアルさを覗かせる。『御用牙』で一躍名を馳せた神田たけ志の迫力の作画がさらにこれを際立たせる。江戸の闇に繰り広げられる悪漢達の思惑とこれに対峙する喜三郎…隠れた名作時代劇!
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