縄文時代中期の土器論と生業研究の新視点
取り寄せ不可
本書は、列島中央部の中期文化観の再検討を目的に編んだ論攷集である。
本書の特徴としては、中期全般と後期前半までの細別ないし細分時期の実年代推定を再度実施したこと、中期文化のうち中葉の勝坂式・阿玉台式と後半に位置する加曽利E式・曽利式の「間」について、これまでの研究を振り返るだけでなく、新しい資料が続々と発表されている中であらためて関連土器を集成し、時間や地域、土器系統、社会集団などの様々な「間」の再考を試みたこと、中期と後期の境界に実年代推定値が重なる頃を含めて東京湾岸のイルカ漁の実相に迫ったことがあげられる。
所収された複数の論攷をあわせて読むことによって、勝坂式・阿玉台式と加曽利E式・曽利式の「間」についての土器論に新しい分析視座を提供するとともに、中期と後期の境界の頃や後期以降において東京湾岸に展開したイルカ漁の技術と社会編成を実証した研究書である。
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