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「遺産相続争い」小説、決定版!
この財産、めったな奴にやれるものか--。
河原専造は余命半年と宣告された。
唯一の相続人は年若き後妻。
しかし彼女が遺言状の有無を
弁護士に問い合わせていたことを知り、
専造は激怒。
過去付き合っていた四人の女が生んだ
子供たちを探し出し、
遺産の相続人に加えることにした……。
莫大な遺産をめぐって人間のあくなき
欲望が絡み合う著者の代表作。
江戸川乱歩が激賞した名作、
ついに復刊!
(解説:縄田一男)
これは私が書いた最初の推理小説である。
それまではわずかの現代小説を除き、
ほとんど時代小説であったが、たまたま、
故江戸川乱歩氏から、推理小説を書いてみないかとの
誘いがあり、かなり躊躇してから、
執筆にとりかかった。(中略)
第一回が載ると、すぐに江戸川氏から、非常に面白い、
従来の本格スリラーとは全く別のものができそうなので
大いに期待していると云うお手紙を頂き、
少々良い気分になって書きつづけたのを覚えている。
(本文「あとがき」より)
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