本書は1993年刊行の『ビギナーのための微生物実験ラボガイド』(掘越弘毅,青野力三,中村 聡,中島春紫 著)の改訂版です。旧版のコンセプトを継承し,微生物に関わる実験的事項を幅広く取り扱い,その原理から実践までをわかりやすく解説しています。
本書では具体的な実験プロトコールよりも,なぜこの試薬を使うのか、なぜこの操作を行うのかなどといった実験の原理を具体的かつ詳細に解説しています。そのため,「原理はさておき,とにかく実験を行いたい」と考えている読者は,「具体的なプロトコールが示されていない」などの不満を感じられることと思われますが,これまで生物学を学んだことのなかった読者が微生物実験を実施する際にはたいへん役に立つはずです。必ずしもすべてを読まずに,自身に必要な部分のみを読んだとしても,読者がある程度理解できるようにも努めました。
学部生,高専生向けのテキストとしても最適の1冊です。微生物実験を行う方にとっての座右の書としてお薦めします。
【目次】
第1章 微生物の発見と利用
第2章 培地の作製と滅菌法
第3章 無菌操作と菌株保存法
第4章 顕微鏡観察
第5章 微生物の分類
第6章 突然変異株の取得
第7章 微生物の増殖
第8章 タンパク質の濃縮と分析
第9章 免疫学的手法
第10章 遺伝子工学的手法
第11章 遺伝子組換え実験の安全性
第12章 各種汎用機器の取り扱い
付録
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