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本書では,動物が群れて,社会を形成する仕組みをひも解いていく。群れの基本形が家族によることから,オスメスの関係性がどのように成り立つのか,そして生まれた仔をどのように擁護するのか,という観点から個体間の関係を見直し,その関係がいかに集団に発展していくか,という点に着目し解説する。最終的には生物としての「ヒト」の特性にまで言及する。私たちも人間であると同時に,他の動物と同じように,自然の中で共生のしくみを作り出してきた生物学的な「ヒト」でもある。その一部は哺乳類など他の動物と同じ機能を有し,また一部はヒト特異的でもある。私たち人間が「ヒト」として存在してきたことも,「集団」を理解することによって,その一端が解けるだろう。
また,本書では異種間による集団の形成に関しても触れている。異種間の集団としてヒトとイヌを取り上げ,詳しく解説する。
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