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『神学大全』の著者は第一級の思想家と言われるが,神秘家であることはあまり知られていない。神学者であり,聖書註解者であるとともに,教父に耳を傾け,自分の教えが人々の救済と霊的向上に役立つよう気遣う人であった。
わが国でも,これまでトマスの哲学思想や哲学的著作は注目されてきた。しかし彼の著作の大部分は神学的著作であり,信仰を前提とした対神的生に基づいて書かれていることが必ずしも理解されてこなかった。
本書はトマスの霊性に関する主要なテーマである,神の存在証明と神認識,創造と三位一体,神の像,神化の思想,キリスト論,聖霊論,創造の形而上学,人間論,習慣論,社会論,教会論,良心論,愛による対神徳の理論等について,専門的な議論は避けつつ高い内容を解説し,更にトマスの膨大なテキストを紹介した魅力的な入門書である。
東方神学に比べ,ラテン神学では三位一体が尊重されていないと言われてきたが,トマスの霊性は三位一体に特徴があることを強調,神とイエスと聖霊の意義が明快に説明され,ヨーロッパにおける霊性が身近なものとなっている。
姉妹編『トマス・アクィナス 人と著作』(知泉学術叢書)と相まって,トレルによるトマス・アクィナスの全貌が明らかになった待望の翻訳である。
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