相国寺史 第一巻

史料編中世

相国寺史

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出版社
法蔵館
著者名
相国寺史編纂委員会 , 原田正俊 , 伊藤真昭
価格
9,900円(本体9,000円+税)
発行年月
2019年3月
判型
A5
ISBN
9784831852519

創建以来の地に、今なお伽藍を有する京都の名刹・相国寺。その六〇〇年余りにわたる歴史を通観する初の寺史がいよいよ刊行開始!

第一巻は相国寺開山夢窓疎石(むそうそせき)誕生の建治元年(1275)から文正元年(1466)までにおける、相国寺僧(住持・塔頭院主・東班衆など)の活動、法会、伽藍の変遷や、同寺で育くまれた文化に関わる記事などはもちろん、室町幕府・足利将軍家との関係や荘園経営、金融活動そして外交など、同寺の室町期における政治的・経済的位置を示す史料までを収録する。室町期研究者、待望の史料集!

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当寺は、中世禅林のなかでも最大の門派となる夢窓派の拠点寺院の一つとなり、多数の人材を輩出して禅宗の繁栄をもたらした。
相国寺塔頭鹿苑院には、五山全体を統括する僧録が置かれ、実務を蔭凉軒主が担い、室町幕府の禅林行政の中心ともなった。室町殿の東隣に位置し、歴代の足利将軍とも密接な交流があったことはいうまでもない。相国寺やその塔頭で営まれる法会には、将軍がしばしば参列し、聴聞した。さらに五山僧は将軍に禅を説き、講義を行っていたことも重要な活動として注目される。
経済的に五山と室町幕府とは不可分であり、幕府が五山に援助をするとともに、五山から借銭をすることもあった。このように、政治経済史のうえでも相国寺は、当時の重要な寺院であったことがわかる。
また、相国寺は、文化史的には五山文学や、天章周文に代表されるような禅林絵師たちの活動の場でもあった。相国寺をはじめとした五山の禅僧は室町文化を主導する人々であった。
こうした相国寺の歴史はどのような史料に出てくるのであろうか。これを示すのが本書『相国寺史』史料編である。(原田正俊「刊行にあたって」より)
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