取り寄せ不可
分断と紛争の本質に迫る!
2011年の「アラブの春」は多くの人びとの希求とは裏腹に紛争の引き金となり、結果、大量の難民がヨーロッパに押し寄せて、移民・難民の排除を唱える極右勢力の台頭を許すこととなった。さらに、疎外されたムスリムの一部はヨーロッパ域内でテロ事件を起こし、ヨーロッパの安全保障上の重大な脅威となっている。
現在の中東イスラーム世界やヨーロッパに紛争や対立をもたらす思想的背景として「ナショナリズム」の存在が指摘されるが、本書では、ヨーロッパで生まれた「ナショナリズム」の概念がいかにイスラーム世界を困難な状態に置いたかを明らかにしていく。具体的には、栄華を極めたオスマン帝国に対するヨーロッパの帝国主義侵出の歴史と、その秩序に反発した中東イスラーム世界の近現代史、クルド・ナショナリズム、イランとアラブ世界との民族的角逐など、現在のユーラシア情勢をかたち作った歴史的要因を分析する。変わりゆくイスラームとヨーロッパというユーラシアの国際構造の、とくに思想的背景を明らかにするものである。
「ナショナリズム」をキーワードに中東・ヨーロッパに遍在するさまざまな対立軸を俯瞰することで、繰り返し起こる紛争の本質に迫る。
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。