さよなら平成、今こそ昭和。新しい時代の始まりにおくる、昭和小説アンソロジー!
昭和十三年、戦争の足音が聞こえる中、貿易商の令嬢と異国の血を引く少女の間に芽生えた確かな絆(ひずき優「光子と蛍子」)。
戦時中、出征前夜に出される心づくしの料理を求め――それに込められた「思い」を求めるあやかし(一穂ミチ「ごしょうばん」)。
昭和四十四年、学生運動には興味がなく、カメラを買うため貧乏生活を送る大学生が経験したほろ苦い出会いと別れ(ゆきた志旗「35mm未満の革命」)。
昭和六十三年、大学進学のために田舎から上京した少女が戸惑いながらも過ごしたバブルな青春(相羽鈴「私はバブルに向いてない」)。
昭和という激動の時代に翻弄され、時に抗い、時に取り残されながらも、ひたむきに生きた人々を描く珠玉の四編。
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