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古手問屋染井屋の長女音夢は、見合いが立て続けに破談となり途方に暮れていた。
自分よりも先に妹たちがつぎつぎと嫁いでいくのを気にして、ついに不眠の病をわずらってしまう。
不眠の鍼が得意なことから“安眠先生”と呼ばれる医者がいると聞き、治療に訪れた音夢。
近所のご隠居・瓢兵衛は、音夢の病は妖怪“ひゃくめ”の仕業ではないかと言うけれど……。
読めば心と身体が軽くなる! 元鍼灸師の著者が、江戸で評判のはり治療庵を舞台に描く人情事件帖。書き下ろし。
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