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"『情報史研究』第9号は「情報史研究と国際政治史研究の橋渡し」に関して小特集を組んだ。
奥田泰広「マラヤ緊急事態とイギリスのプロパガンダ政策
―シンガポールにおける情報調査局の活動」は、第二次世界大戦後初期からイギリスがマラヤ緊急事態への対応として明確な政治目標を設定し、その実現のために外務省情報調査局(IRD)をはじめとするプロパガンダ機関が積極的な広報政策を展開していき、それが政治目標実現に成功した政策へと最終的に転化するまでの様々な試行錯誤の過程を、一次史料を用いて明らかにする。著者はイギリスおよび日本における研究動向を紹介しながら、以上のようなアプローチを通じて情報史研究と国際政治史研究の橋渡しの可能性を指し示す。
吉川弘晃書評「Michael David-Fox, Showcasing the Great Experiment: Cultural Diplomacy & Western Visitors to the Soviet Union 1921-1940」は、近年国際政治史分野の研究動向として文化外交の重要性が高まっていることをふまえ、ソ連の国外知識人に対する文化外交機関 VOKS についての重要な著作を紹介し、情報史研究の観点を取り入れつつ、その意義を解説する。
自由論題の伊丹明彦「シベリア出兵政策における外交調査会の機能」は、1918年夏の外交調査会でのシベリア出兵に関する議論を分析し、外交調査会が国家戦略策定機関としてどのように機能したのかを考察する。特に、細谷千博『シベリア出兵の史的研究』の再検討を中心とする。この点では細谷の「ワシントン体制」論の再検討の一環とされる。
用語解説として、高畠健一「情報機関の監視・統制」、「特定秘密の保護に関する法律」を掲載した。"
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