はじめての古筆切

はじめての古筆切

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出版社
和泉書院
著者名
日比野浩信
価格
1,980円(本体1,800円+税)
発行年月
2019年4月
判型
A5
ISBN
9784757609051

古筆切は、いわば見過ごされてきた重要資料である。故に古筆切を加味して伝本・本文を再検討する必要があり、今後もより注意が向けられるべきであろう。数多くの古筆切が紹介され、誰でも手軽に古筆切に触れられるようになった平成という時代は、国文学研究における古筆切利用の定着期といえよう。とはいえ、まだどこか縁遠いもののように感じられたり、いざ手にしてみても、どう扱ってよいのかがよくわからない、などという声も耳にする。そこで本書では、古筆切を取り扱う際に前提となる事柄や、どのようなことに着目すればよいのかなどについて、手順を踏んだ解説を試みた。一葉の古筆切を皮切りに、連鎖的に関連資料を提示しながら理解を深めようとする、実践古筆学でもある。


 古筆切学習以外にも、変体仮名解読・文献学演習・調査実習など幅広い利用が可能である。何より、カラー図版を眺めながら、書と文学の融合たる古筆切の世界を楽しんでもらいたい。


【著者紹介】

愛知淑徳大学・愛知大学・京都女子大学ほか非常勤講師。博士(文学)。


中古・中世の和歌・歌学を中心に、古筆切を視野に入れた文献学的研究を主とする。


編著書に『久邇宮家旧蔵俊頼無名抄の研究』(未刊国文資料刊行会)、『志香須賀文庫蔵顕秘抄』(和泉書院)、『校本和歌一字抄』(共編・風間書房)、『古筆切影印解説?十三代集編』(共著・風間書房)、『二条為氏と為世』(笠間書院)、『歌びと達の競演』(共著・青簡舎)、『慶安手鑑』(共著・思文閣出版)など。

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