八重葎 別本八重葎
1~2日で出荷、新刊の場合、発売日以降のお届けになります
八重葎 やへむぐら
嵐山からの紅葉狩の帰り、中納言は、琴の音に誘われ、女君と出会い、親しむようになる。
しかし、母君の重篤がもとで通いのとだえる間に、女君を俟っていた運命はどのようなものだったか。
その巧みな展開を、典雅な文体で味わい深くものがたる。
現存五本の翻刻一覧をも付し、伝本・表記の歴史のドラマを明らかにして、物語研究に新たな地平を開く。
底本には、紫草書屋蔵『やへむくら物語』(吉田幸一旧蔵、作楽本、滋野安昌書写本)を用いた。当該写本は、菅原夏蔭所持本系統の伝本としては最善本と判断されるものである。
別本八重葎 べつぽんやへむぐら
「八重葎」とは同名だが内容を異にする作品。
須磨明石の流謫から帰京した光源氏をめぐるもうひとつの隠された物語。
蓬、葎の生い茂る女君の邸を訪れたのは、待ちかねた源氏の君と思いきや、はたしてその〓末は。
『源氏物語』「蓬生」巻前後の年立に矛盾なく嵌まり込むように、巧みに語られた世界。
現存する唯一の本の伝来解明とともに、このような物語が創出される現場に迫る解題を付す。
底本には、紫草書屋蔵『八重葎』(寶暦九年二月中浣 成章 寛政七年中夏冩之 成孚)を用いた。当該写本は、本作品の現在知られる唯一の伝本である。
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。