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名人・古今亭志ん生を描いた傑作評伝
15歳で家出し、20歳で三遊亭小円朝に弟子入りし、朝太の名をもらう。
「一人前の噺家になるまでは家にはかえらねぇ……」
落語への情熱は本物だったが、10代から覚えた「飲む打つ買う」の三道楽は止められない。師匠を怒らせ、仕事をしくじり、改名を繰り返し、借金を重ねていく……。後の名人・古今亭志ん生の若き日の彷徨だった。
酒のしくじりで寄席に出られなくなり、落語以外に自分の生きる道はないと痛感。高座復帰後は少しずつ人気も上昇し、昭和14年、念願の5代目古今亭志ん生を襲名。
命からがら満州から引き揚げ、戦後は名人・文楽と並び称される存在になり、飲む打つ買うは相変らずながら生活も安定していくが、逆に下積み時代の仲間が次々とこの世を去っていき、脳出血で倒れた志ん生も次第に高座から遠ざかってゆく……。
不世出の天才落語家・志ん生の、戦前、戦中、戦後を駆け抜けた破天荒でドラマチックな人生を描く。
「ハードボイルド小説の先駆者」といわれた結城昌治の、また別の顔が垣間見られる力作長編で、古今亭志ん生を語る上では、絶対に外せない、必読の名著を文庫として復刊!
【編集担当からのおすすめ情報】
いまだに、熱狂的なファンが数多くいる、不世出の天才落語家・5代目 古今亭志ん生。そのキャラクターを決定したと言われるのが、本書です。NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリンピック噺~』で志ん生を描く際の脚本作りでも、多くの部分を参考にしたとNHK制作サイドから、直接聞きました。本書を読めば、カリスマ的な人気を誇る、古今亭志ん生の魅力が理解でき、最後には泣けます。
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