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トルコ領プリンキポ、フランス、ノルウェー、そしてメキシコ・コヨアカン。
ソヴィエトからスターリンによって追放された革命家トロツキーと、
1932年から1939年までの7年間をともに行動した若きフランス人秘書が綴った回想記。
トロツキーの人間像が鮮烈に立ち上がってくる。
…もちろんこの本は貴重な一次資料として、歴史学者やトロツキー研究家の役に立つだろう。
だが、私たち一般読者にこの本が与える印象は、無味乾燥な資料ではなく、独特の奥行きをもつ記録文学のそれである。
ヴァン・エジュノールの言う「一見なんの面白味もない細部」の列挙を辿るうちに、私たちの眼前には1930年代という
慌しく奇っ怪な時代背景が浮かびあがり、その背景の前でスポットライトに照らし出されるのは、言うまでもなく、
類い稀な強さと、時には私たち読者の微苦笑や溜息を誘うような弱さとを兼ねそなえた生身のトロツキーそのひとである。
(小笠原豊樹「訳者あとがき」より)
解説:牧村健一郎(ジャーナリスト)「メキシコ時代の足跡を歩く」
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