大観邸 画業と暮らしと交流

大観邸 画業と暮らしと交流

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出版社
求龍堂
著者名
横山大観記念館
価格
2,750円(本体2,500円+税)
発行年月
2019年3月
判型
B5
ISBN
9784763019028

2019年3月6日より、京都髙島屋で開催し、全国4箇所(京都、大阪、東京、横浜)を巡回する展覧会「横山大観記念館 史跡・名勝指定記念展 画業と暮らしと交流 ?大観邸?」に合わせ刊行する公式図録兼書籍。


明治・大正・昭和にわたり第一線で近代日本画を牽引し、今日も影響を与え続ける巨人 横山大観が亡くなるまで自宅兼画室として過ごし、数々の名画を生み出したゆかりの場所である、東京・上野池之端の横山大観記念館所蔵のコレクション(大観作品を中心とする数々の作品群、画家の技や感性の源である貴重な下絵やスケッチ、アトリエで愛用していた画具、衣装やお洒落だった大観こだわりの愛用品、夫人の着物など)を中心に構成。
また、昨今の日本家屋人気から、大観の徹底した美意識に貫かれた数寄屋風日本家屋とこだわりの庭園(2016年11月に史跡・名勝に登録)の美しさを撮り下ろししたカラー写真がふんだんに掲載(巻末に記念館情報掲載)。

大観邸は単に横山大観の住まいであっただけでなく、日本美術院の総本山として、当時の日本画壇の中心を成す同人たちの交流や研究の場であった。
夏目漱石や幸田露伴など文豪も数多く訪問し、インドの詩人タゴールの滞在やフランス大使夫妻訪問時も、外国人が感激したもてなしの様子なども掲載。

興味深いところで、日本画壇の巨匠としての存在の大きさと、長身で強い眼差しの風貌から近寄りがたい雰囲気も漂わせる大観について、孫で現館長の横山隆氏がインタビューで語った、家族から見た大観についての数々のエピソードが文章中の随所で語られており、巨人の意外な人間臭い一面も垣間見える。
読んで見て楽しめ、この一冊で「人間・横山大観」の魅力が多面的に伝わる、充実の内容。

豊富な図版が掲載され、還暦祝い画として、下村観山、安田靫彦、小林古径、木村武山、前田青邨、速見御舟、川端龍子、堅山南風、小杉放庵などの画家作品群、また、皇室、岡倉天心、細川護煕などの書、大観絵付けの茶碗、着物など約100点、大観の代表絵画として「四時山水」「或日の太平洋」「霊峰飛鶴」をはじめ約25点を掲載。
未完成作品(習作)も紹介し、スケールの大きな大観作品の制作過程が垣間見え興味深い。

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