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紛争,問題解決場面や乗り越えの過程で〈声〉はどんな働きをするのか。本書は,〈声〉が〈法〉と,身体が規範・文化・制度と,ぶつかり,きしむさまを,描こうとしたエスノグラフィカルな考察である。声の働き,即ち,本人性,手触り(メタメッセージ),言葉・物語・意味とのあらがい,それらの記述を試みた苦闘の跡でもある。
【主な目次】
序 章 声に現れる法,法からはみ出る声
●第I部 交通する主体
第1章 新たな法主体の可能性:コールバーグ/ギリガン論争を出発点に
第2章 日常的実践としての紛争=処理
第3章 日常的交渉場面に現れる法
第4章 理由をめぐる生活実践と法
第5章 葛藤乗り越え過程における“人びとのやり方”:その語り口分析から
●第II部 領有からはみ出す声とからだ
第6章 身構えとしての声:交渉秩序の反照的生成
第7章 紛争過程における当事者の声:自主的解決支援の罠と可能性
第8章 ナラティヴとメディエーション:反物語の声
第9章 痛みと償い:震えの声の前で
第10章 痛みと紛争解決:混沌の声に立ち会う
第11章 身体的関わりと了解
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