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人にとって書物とは何か。なぜ、書物は必要なのか――
書物をぬきにして中国文化を語ることはできない。その書物は、どのように書かれ、整理され、系統立てられ、そして伝承されてきたのだろうか。前漢にはじまる皇室の図書事業は、やがて独立した「書物の学問」=「目録学」に発展し、過去から未来へと学問をつなぐ知の集積がはじまっていく。目録学の始祖とされる劉向(りゅうきょう)は、何を考え、何を成し遂げたのか。原資料と先行研究を幅広く渉猟し、目録学の誕生史を描き出す。
【目次(抜粋)】
序章 目録と目録学
第一章 劉向目録学のインパクト
第二章 目録学前史―戦国時代から前漢時代における学術と学派
第三章 前漢時代の皇帝と学問
第四章 劉向の家系と学問
第五章 『別録』と『七略』
第六章 校書の様相
第七章 『七略』の六分類
第八章 ポスト劉向時代の目録学
第九章 劉向の学を広め深めた学者たち―鄭樵・章学誠・余嘉錫
終章 書物はなぜ必要なのか
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