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世界競争で沈む日本企業への答えがここにある!
歴戦のトップ経営者が仕掛けた「改革の連鎖」。その経営行動を支えた論理、そして切断力とは何か。
シリーズ89万部! 『V字回復の経営』の著者による話題の名著が待望の文庫化。
12年間にわたり仕掛けてきた数々の改革が「事業モデル」の革新を引き起こした。それは、多くの日本企業が嵌まった罠――欧米から押し寄せる「事業革新の新潮流」に対抗するための打ち手であった。いかに失敗と成功の壁をよじ登り、「会社改造」と呼べるほど、組織を違う生きものに変身させていったのか。多くの経験を持つ経営者が自ら書き下ろした改革のドラマ。
会社を変えるとは、経営者が計算し尽くした戦略的なアプローチと具体的アクションの切り込み方を用意し、そのうえでトップ自らが矢面に立つ覚悟で、既成組織と既成価値観を突き崩していくことである。
(以下、「プロローグ」より)
その進化は簡単ではなかった。本書は各章とも、前半では改革プロジェクトがうまく進まない「失敗の状況」が描かれ、後半ではその壁を打破して成功に向かっていくブレークスルー(突破口)が描かれている。すべて実話である。各章に出てくるフレームワークは、多くの会社に当てはまる汎用性と普遍性を含んでいる。
本書は、これまでに書いた3部作――『戦略プロフェッショナル』『経営パワーの危機』『V字回復の経営』と同じスタイルを踏襲している。お堅い理論書ではなく、読者は実況中継のような物語で生々しい現実を疑似体験しつつ、経営の「論理性」「戦略性」を学んでいく。
ただ、本書とこれまでの3部作では大きな違いがひとつあることを知っておいてほしい。
これまでの3部作はいずれも、追い詰められた会社ないしは事業を2〓3年で再生するという「短期決戦」だった。それに対して本書は、上場企業のCEOに就いてから12年間もの長期にわたり実行した「会社改造」すなわち「改革の連鎖」を追っている。社員わずか340人の超ドメスティックな商社が、いまやグローバル1万人に迫る、世界で戦う企業に転換するためには何が必要だったのか。
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