最高の組織

最高の組織

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出版社
自由国民社
著者名
大賀康史
価格
1,650円(本体1,500円+税)
発行年月
2019年3月
判型
B6
ISBN
9784426125110

ヒラメキあふれる組織で働きたい
すべての人に。

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出世と成功がキャリアの目標だった時代は過ぎ去った。
過去は、会社が定めた定期的な異動や評価に対して、従順な従業員が多かったかもしれない。しかし、そのようなトップダウン型の人事制度は維持できなくなっている。副業(複業)解禁を含めた働き方改革、メンバーの生きる目的に合わせた仕事の提供、エンゲージメント向上、イノベーション推進など、人事セクションや経営層に課された課題は多い。今までの組織運営から変化すべきタイミングだと言える。1人のビジネスパーソンとして、会社に半生をささげる決意で就職を決めている人は少数派ではないだろうか。

15年ほど前に私が初めて就職した際、3年間は続けるイメージを持っていたが、それ以上の期間を捧げる覚悟はまったく定まっていなかった。大学生のときに得られる限られた情報で一生を決めることなんてできない、と思っていたからだ。
現在、今後50年確実に続くと断言できる会社が果たして存在しているだろうか。
さらに、働く側として、一生今の興味関心が続き、その会社が働く場として最適であり続ける保証はあるだろうか。
本当はみんな、答えを持っているはずだ。
そのように断言できる会社は存在しないのである。
10年間、経営コンサルタントとして勤めていた際の私は、組織改革や組織変更を行うことが好きではなかった。小手先のテクニックやノウハウに頼った改革で、会社が根本から変わることはほとんどなかったからだ。しかし、会社を立ち上げて5年が経ち、その考え方は全く変わった。人を深く理解して、組織運営に活かすことは、あらゆる企業にとって極めて重要だ。

中略

組織をちゃんと理解しようとするならば、まずは人に対する洞察を深めなければならない。
メンバーの人生の目的を、それぞれの人が本来持っているものから「予算を達成し、会社の成長に貢献すること」に上書きしようとしてはいけない。そんなことが一度しかない人生の目的になるはずがない。
人生の目的は人それぞれだが、一人ひとりが毎日を彩りあふれる世界に生き、その人にとっての幸せな生活を追求することの方がよっぽど大切だ。
給与は我慢の対価ではない。我慢を強いる組織にして、メンバーの目を曇らせてはいけない。職場であっても、厳しい上司、長時間勤務、明確な指揮命令系統、年功序列に象徴される社風は徐々に少数派になっていくだろう。若ければ若い人ほど、そのような価値観に対して、距離感を感じているように見える。
これからの成長組織は、もっと笑顔が溢れ、自然体で過ごし、信頼できるメンバーに囲まれて過ごすような、人本来の感性に近いものになっていく。

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