ロシア・ナショナリズムの深層

ロシア・ナショナリズムの深層

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出版社
彩流社
著者名
植田樹
価格
3,080円(本体2,800円+税)
発行年月
2019年3月
判型
A5
ISBN
9784779125638

現代ロシアの

沸騰するナショナリズムの本質を

ドストエフスキーから読み解く!



ソ連崩壊後の混乱と怒りと屈辱感は、

最近の力によるクリミアの併合やウクライナへの介入、

トルコやシリアへの軍事的支援など、

今から150年前のクリミア戦争の敗北から農奴解放、

革命へと向かう一大転換期の時代と類似点が極めて多い。



ドストエフスキーは19世紀後半のこの時期、

『カラマーゾフの兄弟』などの大作の執筆の傍ら、

雑誌に連載した『作家の日記』の評論で、

スラヴ派の論客として政治、社会評論家として

精力的に活動したが、

その主張や当時の対ヨーロッパについての屈折した視点や感情は、

現代のロシアの行動を理解する上では不可欠である。

また付録の「ペトラシェフキー事件」は

ロシアの知識人に共通する思想的骨格であり、

今日に至るロシア人の独特の心理的背景を理解する好材料である。



本書は、プーチンに率いられる

現代ロシアの強力なナショナリズム、

大国意識の底にあるスラブ主義の本質に迫るものとなっている。

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