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斬新な、独創性に満ちた労作だ
――エルンスト・ゴンブリッチ
●訳者より
19世紀から20世紀にかけて、西洋美術はこれまでに経験したことがないような巨大な変化にさらされる。形の定まらぬ朝もやを絵にしたモネの《印象、日の出》、物の断片が無秩序に画面に散らばるキュビスム絵画、寝かせたカンバスに絵具をしたたらせたポロックのアクション・ペインティング――変化はとどまる所を知らず、絵の存在が危なくなるほどに尖鋭化する。本書の表題「絵とはなにか」は、そうした変化に寄りそいつつ、激流のなかで改めて絵のありかを問い質そうとする作者の強い姿勢を示すものだ。
近代(モダン)からポストモダンへと変化を重ねてきた絵を、それ以前の数千年の歴史を踏まえて広く視野の下におさめようとしたとき、著者ジュリアン・ベルの目に大きく見えてきたのが「再現」という概念だった。物や出来事や物語を「再現」するものであった絵が、そうでないものになろうとしたのがここ200年の大変化なのではないか。絵の変化を問いつつ、著者は同時に、絵の精神を、絵の本質を問おうというのだ。
――長谷川宏
●古代から2000年代の現代アートまで、多数のカラー図版で具体例を挙げながら、近代に大きく変化した芸術の価値観を問い直す。根源的だからこそ新鮮な絵の見方を示す、刺激に満ちた芸術思想史。
目 次
はじめに
第一章 図像としるし
第二章 見ることと知ること
第三章 形と時間
第四章 表 現
第五章 芸術のもつさまざまな意味
第六章 再 現
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