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19世紀後半の反仏武装闘争である勤王運動を継承しつつ、20世紀初頭に新たな民族運動のかたちを模索し、日本留学運動である東遊運動を始めた開明的儒学者ファン・ボイ・チャウ。彼は日本滞在期に立憲的国民国家論を唱え、アジアの被抑圧民族の連帯をめざすようになった。
東遊運動が挫折し辛亥革命が勃発すると、チャウは中国で共和主義的なベトナム光復会を結成。第一次世界大戦後には仏越提携論を唱える一方、社会主義にも関心を寄せた。
1925年に逮捕され軟禁状態におかれるが、旺盛な執筆活動を続けた。
一貫して民族独立をめざし、晩年には儒教民本主義的な社会主義思想をいだくにいたるチャウの全生涯をたどる。
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