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本書は,思春期という特殊な時期について,また思春期に見られる個々の病理について,最新研究や報告を踏まえて,現在どのような視点から考えられ,どのような治療的アプローチがなされるようになったかを16人の経験豊かな臨床家が論じたものである。
本書ではまず,従来から思春期臨床の中心テーマでありつづける境界性パーソナリティ障害・摂食障害をはじめ,わが国の思春期に特徴的な不登校・ひきこもり,そして社会不安障害(social anxiety disorder ; SAD)の視点から捉え直されつつある対人恐怖症などの現在的な問題を取り上げる。つづいて,近年注目を集めている思春期のうつ病,発達障害,身体醜形恐怖,解離性障害などの新たな問題に触れ,最終部ではますます深刻化する自傷,自殺,性的非行など,行動化の問題にも考察を加えた。
また,それらの疾患に対する,認知行動療法,心理教育などの近年登場した新たな治療的アプローチを,豊富な臨床例を通して解説しているのも本書のひとつの特徴である。
思春期臨床で出会う重要な疾患・病理についての基礎理論と治療的アプローチを網羅した本書は,医師・心理職を問わず間違いなく臨床現場で役立つ1冊である。
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