精神医療 93号

特集:旧優生保護法と現代

精神医療

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出版社
批評社
著者名
『精神医療』編集委員会(1992) , 高岡健 , 犬飼直子 , 岡崎伸郎
価格
1,870円(本体1,700円+税)
発行年月
2019年1月
判型
B5
ISBN
9784826506915

優生思想――障害をもって生れてくる子どもたちへの生命倫理を問う
2016年7月、相模原殺傷事件の加害者は、「障害者を殺すことは不幸を最大まで抑えること」と主張しました。その翌々年、10歳代で優生手術を強制された宮城県の女性が、国家賠償請求訴訟を起こしたと報じられました。
精神医療の領域で優生思想が問われたのは、第一に戦前の断種法制定をめぐる論争においてであり、第二に1970年代の優生保護法改悪反対運動においてでした。加えて、1980年代には、岐阜大学胎児人体実験批判を契機にして、日本精神神経学会研究と人権問題委員会が「優生保護法に関する意見」を公表しました。
しかし、母体保護法の時代になってからの優生思想については、検討が不十分なままでした。
「精神医療」誌では、旧優生保護法と精神医療とのあいだの問題は、いまだ「旧」と呼ぶことの出来ない、きわめて現代的な問題ではないだろうかという認識のもとに、多様な角度からの論考を、特集として編むことにします。

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