取り寄せ不可
愛とは無縁に生きてきた。
彼の瞳に溺れるまでは。
海辺にある親戚の領地を取り仕切るタムシンには、
秘密の日課があった。それは、人目を盗んで裸で泳ぐこと。
ある日タムシンが泳いでいると、突然海の中から男性が現れて
彼女の両肩をつかんだ。そして生気を求めるようにキスをした。
男性はタムシンを抱き上げて砂地を横切り、そのまま意識を失った。
大天使を彷彿とさせる、たくましく美しい金髪の男性――
どこか冷徹な雰囲気のある彼は、とびきりのハンサムだ。
冷えきった彼を屋敷に運ばせ、風呂に入れて介抱していると、
悪態をつきながら青い目を見開いた彼がふとタムシンを見つめた。
そのときタムシンは恋に落ちた。彼が侯爵だとは夢にも思わずに。
クリスと名乗るその男性の魅力は抗いがたく、タムシンは束の間の喜びを自分に許して身も心も彼に捧げます。やがてある事件を機にクリスは侯爵の身分を明かし、タムシンは別世界に住む彼への想いを持て余して……。甘く儚い愛の夢、〈不肖の四貴族〉第3弾です。
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