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「楽に勝ちたい。でも、自分も知らない布石は打ちたくない。」
おなじみの布石は自分もよく知っている安心感がある一方、相手も熟知しており、いい勝負で中盤を迎えることが多いと思います。
しかし、「突拍子のないものではない、かつ、相手に違和感を与える布石作戦がある」と聞いたら使ってみたくなりませんか?
もちろん、相手が受け方を間違えたり、無理な手を打ってくれば、一気に勝勢を築けるものです。
取り上げる布石は主に3つ。
1、ナラビ小目
井山六冠がタイトル戦でたびたび使用したことで、巷で流行。
実利を稼ぎながら、自分の模様を広げていきます。
誰でも気軽に試せる布石です。
2、向かい小目
大きく広げて、入ってきた白への攻めを狙います。
入ってこなければ大きな地を囲って、実利で圧倒! 剛柔兼用の作戦です。
3、トラップ付き変則ジマリ
用語がありませんが、目外しから大きくシマる作戦です。
張栩九段が一時期集中的に試し、話題になりました。
シマリの中に入ってきたら最高! ひたすら広げて、カウンターを狙います。
また、蘇耀国九段といえば、NHK杯で「ブラックホール」と呼ばれる変則布石を打ち、話題をさらいました。
本書は、ブラックホールについての簡単な解説や共に研究した張栩九段とのエピソードも載っており、棋士の布石研究の一端が垣間見えます。
「序盤で勝負を決めたい!」「少し変わった布石を打ってみたい」「どうしても勝ちたい一番がある!」
そんな方は是非手にとってみてください。
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