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明治18年。6年前、京都逢坂山トンネルの事件を解決した元八丁堀同心の草壁賢吾は、日本初の私鉄・日本鉄道を経営する奈良原繁社長と、井上勝鉄道局長に呼び出される。高崎発の貨物第102列車が大宮駅で脱線し、そこから積んだはずのない千両箱が発見された謎を解決してほしいという。千両箱は、江戸幕府の要人にして高崎で刑死した小栗上野介が、幕府から持ち出した隠し金と疑われていた。草壁は小野寺乙松技師と共に、捜査のため高崎へ向かう。しかし矢先、爆弾騒ぎに巻き込まれる。更に現地では、千両箱の事情を知るとみなされていた、小栗の元従者が行方不明に。千両箱を狙う警察や、自由民権運動家の過激派、維新で困窮した没落士族たちが不穏な動きを見せる中、ついに殺人が!
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