近世日本の農耕景観

近世日本の農耕景観

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出版社
あるむ
著者名
有薗正一郎
価格
1,320円(本体1,200円+税)
発行年月
2018年10月
判型
A5
ISBN
9784863331495

いまみることができる農耕景観は、江戸時代と同じものではない──地域の特性に応じた背景をもって、近世に著わされた「農書」と称される営農指導書を読み解き、フィールドワークを重ねてそれらを明らかしていく。本書では、農耕景観を構成する諸要素の中から、農家屋敷・水田・畑・商品作物・農具・肥料・里山の7つを軸に近世日本の農耕景観の一端を描き、その環境への順応の視点から評価した試論である。


第1章 農家屋敷の景観
 第1節 この章で記述すること 
 第2節 近世農書が記述する農家屋敷内の各施設と耕地配置の理想像 
 第3節 農家屋敷内の各施設配置の一端を記述する農書 
 第4節 まとめ 

第2章 水田では冬期湛水してイネの一毛作をおこなっていた
 第1節 作業仮説の設定 
 第2節 水田でのイネ一毛作と冬期湛水を奨励する農書 
 第3節 水田二毛作について記述する農書 
 第4節 考察 
 第5節 おわりに 

第3章 近世の水稲耕作暦にみる自然と人間との関わり
 第1節 この章で記述すること 
 第2節 近世農書類が記述する水稲の耕作暦 
 第3節 考察 
 第4節 近世農書類に学ぶ自然と人間との関わり 

第4章 畑では多毛作をおこなっていた─三河国渥美郡羽田村浄慈院自作畑の耕作景観─
 第1節 『浄慈院日別雑記』について 
 第2節 浄慈院自作畑の耕作景観 
 第3節 おわりに 

第5章 両極端に分かれる商品作物の位置付け
 第1節 両極端に分かれる商品作物の栽培と収支 
 第2節 農家の意図で栽培作物を選んで収入の全てを農家が得ていた事例 
 第3節 支配者が農家に栽培を強制して収入を収奪した事例
 第4節 近世の商品作物は特異な性格を持っていた 

第6章 地域性を説明する農具
 第1節 近世日本では手農具で農耕をおこなっていた 
 第2節 岐阜県東部で使われていた人力犂 
 第3節 木曽三川河口部で高畦作りに使った農具 

第7章 人糞尿は肥料の素材になる商品だった
 第1節 人糞尿は近世日本の農耕技術の重要な要素のひとつだった 
 第2節 人糞尿の汲みとり先と下肥を施用した農作物 
 第3節 人糞尿から地域性を拾うのは難しい 

第8章 里山は柴草に覆われた場所だった
 第1節 里山の景観 
 第2節 奥三河における里山の景観モデル 
 第3節 村の資源循環からみた里山の位置付け

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