急激なグローバル化が進行するなかで新自由主義とナショナリズムが日本を席巻し、政治や経済、社会のみならず部落問題をめぐる状況も重大な岐路に直面している。全国水平社創立以来の部落解放運動は多くの成果を蓄積してきたが、部落解放に向けては今日的段階をふまえて、なお整理すべき諸課題が山積しいる。とりわけ歴史的視点はもとより広い視野に立って、被差別部落と部落差別の変容、部落差別の存続要因、主要な部落解放理論、部落解放運動のあり方、部落解放への道筋と展望、などを検討するため、2015年に部落解放論研究会を設立し研究活動を進めてきた。その成果をまとめた論集。2016年に制定・施行された部落差別解消推進法を受けて、今後の課題にも提言。
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