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第一次大戦の敗戦から間もない1919年、ドイツ・ヴァイマールに革新的な造形学校がつくられた。その名も「バウハウス(建築の家)」。創立者グロピウスの宣言「あらゆる造形活動の最終目標は建築である。建築家、彫刻家、画家たちよ、我々は手工作に戻らなければならないのだ」の言葉に触発された才能ある若者たちが、世界中からこの学校を目指してやってきた。
ドイツの伝統的な職人養成制度に倣い、教師・技術指導者・学生を、マイスター・ゲゼレ・レアリングと呼び、教師たちは知識や技術だけでなく、感覚、感情、精神にも働きかける全人的な教育を志向して、独自の授業を開発した。それゆえバウハウスでは、学生も教師も一緒になり、パーティーやお祭り、演劇や演奏会の活動にも熱中した。
グロピウスの理念に応じ集まった綺羅星のごときマイスターたち、ファイニンガー、イッテン、クレー、カンディンスキー、シュレンマー、モホイ=ナジ… 誰もが芸術上新しい道を歩もうとしている人々だった。そして、この共同体に暮らす学生たちは、男子は長髪、女子はミニスカートにショートカット、襟もつけず、靴下もはかずに町を歩き、ヴァイマールの人たちから「バウハウス人」と呼ばれていた。
この書には、そんなバウハウス人、55人の生き生きとした証言・追想が収められている。両大戦間期、デッサウへの移転を経て、14年の間だけ実現したこの伝説の造形学校の日々を物語る、かけがえのない記録である。
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