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東西本願寺を中心とした真宗系譜教団の構造に、社会学における「家」制度研究の視点から迫り、「家」制度を構成原理とする真宗教団の近世的構造を明らかにする。さらに近代以降の構造にも目を配り、教団の構成が「家」制度の原理から次第に離れ、太平洋戦争後、親鸞の同朋教団という理念が新たに宣伝されていく過程を描く。
近世から近代における長いスパンにおける教団の制度的展開を文献研究と実地調査にもとづく実証的な手法で読み解いた、宗教社会学における記念碑的名著が、50年ぶりに待望の復刊!
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まず、教団の基礎的構成単位を個々の寺院に求める。しかして住職の世襲制に注目して寺院をば住職家を中核とする檀家(門徒)群の家連合と把握し、かような寺院からなる教団を本山住職家を棟梁とする譜代の主従的家連合をみる。いいかえると、寺院については寺檀関係、教団については本末関係という構造軸を、とくに家関係として分析するのがわれわれの方針である。この方針は教団の近世的形態に即するものであるが、近代以降の体質変化は、近世の教団像をいわば理念型とする時それからの距離として測定することができる。それゆえ、この方針によって単に真宗教団の社会的存在形態が論理的にまた歴史的に解明されうるばかりでなく、併せて日本人の宗教意識の一面があらわにされ、さらに、「家」制度の究明にも一つの貢献をなすことができるであろう。(「要約」より)
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※本書は1978年に創文社より刊行された『増補版 真宗教団と「家」制度』を底本に復刊したものです。
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