父の島

父の島

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出版社
ふらんす堂
著者名
波戸岡旭
価格
2,530円(本体2,300円+税)
発行年月
2018年11月
判型
B40
ISBN
9784781411231

◆第一句集『父の島』(1988年刊)を復刻新装版として刊行

下り立ちて父なき島の油照り



若い時に才智をひらめかせる人は、すぐ色褪せてしまうが、波戸岡さんはこの先もっと大きな力の出せる人だと思っている。

(序より・能村登四郎)



◆収録作品より

耕して島は天頂まで潮騒

ちちははの島山つなぎ流燈会

立ち泳ぎして島山をみじろがす

下り立ちて父なき島の油照り

枯れといふ身軽さ海になかりけり

花の奥一枝ふしぎな揺れ見せて

湯豆腐のことことと情動くなり

学校が遠くに見ゆる春の風邪

瀧を見し総身針の如くなり

遠火事に把手の濡れてゐる不思議

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