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本書で扱う「東洋哲学」とは,通常考えられるような地理的・歴史的に限定された「東洋」の哲学的諸伝統の総体としての「東洋哲学」の意味にとどまらない。対象化・表象化の論理としての「西洋」に対する,生命や他者といった「顕現しない/目立たない」現象の次元,経験の「深さ」の次元を意味する「東洋」における現象学的経験が主題である。
第Ⅰ部では,レヴィナス,M. アンリ,マリオンなどのフランスの神学的現象学の展開を辿り,「顕現しないもの」としての「〈精神的〉東洋」への道を開き,「動きそのものとしての一者」という考えを提示。さらに,ユダヤ教のカバラーやミドラシュ的解釈を通して一者の内部からの経験を明らかにする。
第Ⅱ部ではレヴィナス,西田幾多郎,井筒俊彦の三人の哲学者の思想を一なる根源的生命の自己顕現という「〈精神的〉東洋哲学」として読み直す。
第Ⅲ部では,A. コルバンと井筒の比較哲学や共生思想,そして絵画芸術の三つの分野で「〈精神的〉東洋」の論理を展開する。
本書は,現象学,ユダヤ思想,イスラーム神秘主義,仏教の知を横断し,単なる比較思想でも,東洋哲学でもない,新たな思索の可能性を提起する。
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