取り寄せ不可
◆第十句集
敗戦の年に案山子は立つてゐたか
戦争体験の一証言者として
老境に安んじることなく
反骨魂をもって俳諧に生きる著者の
渾身の新句集。
◆自選十五句より
鳥雲にヒトはめげずに希望抱く
夏草と引込線の睦みゐて
見下しても見下しても蟻穴に入る
父とつくりし防空壕よ八月よ
芒山一本づつが傷だらけ
戦中や兵擲たれゐし芒原
地下街に売られし芒自暴自棄
遠くなる老のまなざし白甚平
軍神の生家朽ちゐて草いきれ
達観は嘘だと思ふ新生姜
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