取り寄せ不可
「性愛の対象としても、結婚の対象としても認められていない若い男など、どんな意味があるだろう? 娘たちが<友人>としてわたしを扱うことは、お前はどこへでも行って勝手にしろ、ということ以外ではあり得なかった。」(「炎に追われて」より)
異性への畏怖、憧れ、情欲という切実な問題にぶつかる若者の姿を繊細に表現し、男女の機微を丁寧に描写することで、感受性豊かなイメージが喚起される。鋭敏な<性>の物語。
第68回芥川賞候補作、三木卓第一小説集の復刊です。(表題作他二編収録)
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