統合失調症とトラウマ 2002ー2004
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私たち医療関係者には、「統合失調症」患者の知情意の「再統合」を妨げる要因を見定めて、できるだけそれを取り除いていくことが大きな課題となってくる。もっとも、神田橋條治氏の「精神を無理に統一しようとして破綻する」という側面をも忘れないようにしたい。強迫的に統合を患者に強いる精神科医や周辺の人びとが出てきそうである。患者の中にもむりな「精神統一」を追求しようとする人が出てくる恐れがある。精神の統合は、もっとしなやかで、矛盾を包み、「こころの放牧」をも許すものであると私は思う。
(「「統合失調症」についての個人的コメント」2002)
戦争へと「踏み越える」際の「引き返し不能点」は政治的よりも心理的に決定されると私は思う。戦争は避けられないという無力感が世を覆うようになることである。この独特の無力感を引き起こすことこそ、戦争を起こしたい勢力がもっとも重視し努力するものである。それは「心理的引き返し不能点」を手前に引き寄せる試みである。その手段は多様戦争へと「踏み越える」際の「引き返し不能点」は政治的よりも心理的に決定されると私は思う。戦争は避けられないという無力感が世を覆うようになることである。この独特の無力感を引き起こすことこそ、戦争を起こしたい勢力がもっとも重視し努力するものである。それは「心理的引き返し不能点」を手前に引き寄せる試みである。その手段は多様で持続的なものでなければならない。宣伝だけでなく、動員をはじめ、種々のしめつけや言論統制である。
(「「踏み越え」について」2003)
「精神医学および犯罪学から見た戦争と平和」「身体の多重性」「アイデンティティと生き甲斐」など全28編。
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