逆転の大戦争史

逆転の大戦争史

取り寄せ不可

出版社
文藝春秋
著者名
オーナ・ハサウェイ , スコット・シャピーロ , 野中香方子
価格
2,695円(本体2,450円+税)
発行年月
2018年10月
判型
B6
ISBN
9784163909127

ペリーによって砲艦外交の屈辱を嘗めた日本は
西周(にし・あまね)が、「侵略は善」たる「旧世界秩序」を学ぶ
朝鮮を併合した日本にしかし、満州国は認められなかった。
一九二八年に世界は大きく変わっていたのだった

「旧世界秩序」。戦争は合法、政治の一手段。戦争であれば
領土の略奪、殺人、凌辱も罪に問われない。しかし、経済封鎖は違法。

「新世界秩序」。戦争は非合法。侵略は認められない。
経済封鎖と「仲間外れ」によって無法者の国を抑止する。
が、どんな失敗国家も侵略されず内戦の時代に。

「パリ不戦条約」という忘れられた国際条約から
鮮やかに世界史の分水嶺が浮かびあがってくる。

序章 一九二八年という分岐点
パリ不戦条約の重要性は明らかに過小評価されている。これ以降、戦争は違法とされたのだ。一九二八年を起点として中世から今日までの世界史を見ると、鮮やかに世界秩序の分岐がみてとれる。

第一部 旧世界秩序

第一章戦争を合法化したオランダ人弁護士
戦争を合法にする理論は、十七世紀の東オランダ会社の社員の略奪行為を正当化するために、オランダ人の弁護士がまず考えた。その弁護士グロティウスは、本国の主権が及ばない範囲の戦闘行為は合法とした

第二章四五〇の宣戦布告文書を分析する
筆者は、一五世紀から第二次世界大戦に至るまで四五〇の宣戦布告文書を収拾した。妻を奪われたことを理由に戦争を宣言した神聖ローマ国皇帝から平和的解決ももたらしたカウンター・マニフェストまで

第三章殺しのパスポートをいかに得たか
平時では殺人は犯罪である。しかし、なぜ戦時では、それが合法となるのだろうか? 虐殺行為をしたアメリカ騎兵隊の将校を撃ち殺したスー族の男が、無罪となるまでをみながら、その論理の起源を考える

第四章経済制裁は違法だった
米国に赴任したフランスの大使ジュネは、私掠船を仕立て英国船をだ捕した。フランスは英国と戦争状態にあったのだ。が、米国領土内でこうした行為を許すことは米国は中立を放棄したことと見なされる

第二部 移行期
第五章戦争はこうして違法化された
第一次世界大戦の多くの犠牲者は、人類に考察を促した。シカゴの企業弁護士は戦争自体を違法化することを思いつく。やがてそれは、アメリカ大統領が多国間協定として提案するパリ不戦条約につながっていく。

第六章日本は旧世界秩序を学んだ
ペリーの砲艦外交で日本は旧世界秩序を苦渋のなか、学んだ。それを今度は朝鮮の併合に利用する。日清・日露戦争と旧世界秩序を利用しながら大陸に進出した日本は、パリ不戦条約の精神を揺さぶることになる。

第七章 満州事変は新世界秩序の最初の試金石だった
パリ不戦条約で侵略は違法になったはずだった。署名した日本はしかし、それを無視して満州国を「立国」

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