「いやし」としての音楽

日文研叢書

「いやし」としての音楽

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出版社
臨川書店
著者名
光平有希
価格
6,380円(本体5,800円+税)
発行年月
2018年9月
判型
A5
ISBN
9784653043683

江戸期・明治期における日本音楽療法思想の変遷過程及び独自性を、江戸期養生論と明治期西洋医学受容との関係から解明する

本書は、現在日本で行われている音楽療法が、これまで広く思われてきたような戦後アメリカを中心とした西洋諸国の音楽療法論の受容に端を発するものではなく、江戸期以前より蓄積されてきた思想的土壌の上に明治期西洋医学を受容し、独自性をもって発展してきたものであることを、緻密な調査により解明するものである。


【目次】

序論

第1章 江戸期日本養生論にみられる予防医学としての音楽―貝原益軒の養生論を中心に―
第1節 江戸期に刊行された養生書における音楽
第2節 江戸初期にみられる音楽効能説へのまなざし
第3節 貝原益軒の養生論における音楽思想
第4節 蘭学を通じて伝達された西洋の音楽療法論

第2章 明治前期における音楽療法の黎明―神津仙三郎『音楽利害』を中心に―
第1節 明治前期における西洋音楽療法論の流入
第2節 神津仙三郎『音楽利害』執筆の背景及び全体の構成
第3節 『音楽利害』「音楽の衛生に関する事」の典拠と内容
第4節 『音楽利害』における音楽療法思想の特徴 

第3章 明治後期における音楽療法の展開―呉秀三による音楽療法実践を中心に―
第1節 西洋音楽療法受容の勃興
第2節 呉秀三による東京府巣鴨病院での音楽療法実践
第3節 酒井勝軍の音楽療法論
第4節 こしのみねによる西洋音楽療法の紹介
第5節 イギリス及びフランス音楽療法論の普及
第6節 音楽療法効果の測定へ

結論/リスト/参考文献/あとがき/索引

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