1~2日で出荷、新刊の場合、発売日以降のお届けになります
日本の本州の2.6倍もの面積を擁するマダガスカル島は、古くインドと共に「インディガスカル」としてほかの大陸から分かれ、7500万年前までにはさらにインドとも分かれ、以後アフリカ大陸の傍らで地理的に孤立したまま今日に至ったとされる。
しかし、この島に生息する動植物相のありようはプレートテクトニクス理論から一直線に推測されるような単純なものではない。生息種の大部分を比較的限られた類縁に属する固有種が占め、しかもそれらがそれぞれ、非常に大きな多様性を見せているのだ(例えば、霊長類ではヒト以外の真猿類が存在しない一方、原猿類の仲間は他の地域では見られないレパートリーを示すなど)。
こうした独特の動植物相がどのようにして生み出されてきたのかは、進化生物学上の大きな謎だったが、DNA塩基配列の置換を統計的に調べる分子系統樹推定の手法がこの謎解きを可能にしつつある。
その成果の一端が、この分野を先駆的に開拓してきた著者らを中心とする「象鳥会議」の象鳥DNAプロジェクト・グループによってもたらされた。
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。